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Kinjo News

深谷校長先生の中学校卒業式式辞を掲載します

中学校・高等学校

2018年3月15日 中学卒業式式辞  ヨハネ1:40~42

3年生の皆さん。卒業おめでとうございます。また,ご臨席下さいました保護者の皆様にも心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。

さて、卒業生の皆さん。今から3年前、入学式で「人の気持ちに寄り添い、共に泣き共に喜ぶ事のできる隣人となりましょう!」と歓迎を込めて語ったのが 

つい昨日のような気がします。振り返るとどうでしょう?今、君達は本当に多くの人達に支えられて中等教育前半を終え次なるステップに進むべく新しい

スタートを切ろうとしています。先ほど、読んで頂いた「最初の弟子たち」という見出しの聖書箇所には弟子達が主イエスとどのように出会い新しい人生 

のスタートを,どのように切ったのか?が書かれてあります。同じ様に最初の金城生達は金城の創立者達によって,どのように新しいスタートを切ったのか? 

そこから人として豊かな人生をスタートする為に見失ってはならない事、

128年もの長い間,手渡され続けてきた事とは何か?この事について,この節目の時,今一度,共に考え,私からのラストメッセージにしたいと思います。この箇所

でヨハネがイエスを見て「彼こそ罪を取り除く神の子羊だ」と告白したのを聞いた二人の弟子は,新しいスタートを切ります。その中のアンデレは何と自分の

兄弟シモンにイエスの事を自分の救い主だと紹介し,実際に,イエスの元へ連れて行きます。その時,イエスからかけられた言葉,それが「あなたの名を変える」

でした。あなたの名,それはその人の存在そのものを表すものです。かのマザーテレサは身寄りもなく,社会から見捨てられた様に死んで逝く人々に向かって一人一人の名を確かめ、その名で呼んだと言われています。名前を呼ぶ,それは,

その人がかけがえのない尊い存在であり,その人の人生は意味あるものだったと その人に知らせる最も良い方法であったと彼女が理解していたからに他なり

ません。ここで語られている「あなたの名」、それは、シモンの在り方、存在そのものを示している言葉です。そのシモンという名をケファ(岩)という名で

呼ぶ事にすると言われました。向こう見ずで出しゃばりの自信家ですが,すぐ動揺して裏切ってしまう,そんなシモンが何事にも揺り動かされない、まるで岩の

ような存在に変えられていくとイエスは予言されたのです。そしてまさに,その通りにシモンは変えられていきました。シモンには大きな成長が望めるような

ものは何もなかったと思います。ただ神を信じて歩んだ,その一点だけで素晴らしい祝福と恵みを受け、その後、大いなる変化と成長を遂げていきました。

神の恵みは、「~だから与えられる」というものではなく、

「~にもかかわらず与えられるものだ」という事を今一度憶えたいと思います。

アフリカの諺に「マンゴの中にある種は数える事ができるが,その種一つ一つは どれだけの実を結ぶか?誰にもわからない」という言葉があります。

人の可能性は、将来に亘り、どのような実を、どれだけ結ぶか?

誰も予測することができません。しかし主イエスだけは あのシモンの中に、輝かしい将来の可能性を信じて、認められたのです。君達に対しても将来の姿

やその可能性も含め「あなたをこういう存在にする」と同じ眼差しをもって励まされます。紆余曲折はありながらも、神を信じ、忠実に従って歩む者を

いかに守られ、祝福されるか? その事は128年前から神を信じ歩んできた金城学院の存在そのものが、一番よく実証しているのではないでしょうか? 

私達は真実でなくても神は常に真実です。

キリシタン禁令の高札が外されて わずか16年、時流に乗って多くの子女が集まった横浜や神戸ではなく、保守的で仏教色の強い、この名古屋の地に小さな

学舎,金城は建てられました。その扉を、恐る恐る、叩いた最初の生徒、金城生のことを、私は、時々、思い浮かべることがあります。 

扉を開けた宣教師が、じっと見上げる最初の生徒と無言で見つめ合った時の

光景、それを時々、想像することがあります。

ヨハネがイエスと出会って心動かされ、弟子達にそのことを伝えたように、

金城学院創立者ランドルフ先生も御自身が,かつて心の中で主イエスと出会い、「神のかたちに似せて創られた者が希望をもって謙虚に生きることのできる

幸い」について128年前,熱く語ったと思うのです。恐らく、彼女達の可能性をイエスのように神の視点から眺め,大いなる励ましを、即ち、「神が据えられた

堅固な基礎に人生の土台を置く事は,必ず,人生の祝福に繋がる」という励ましを与えられたに違いありません。その励ましから生み出された金城スピリット

はバトンとなり128年間,途切れる事なく手渡されて,今,君達から次の後輩達へと渡されようとしています。   

君達はたまたま金城に導かれたのではありません。

この金城スピリットというバトンをしっかりと受け止め、磨きをかけ、

次の後輩に渡す為に、わざわざ 神に選ばれ、金城に導かれたのです。

ヨハネの言葉を聞いてイエスにつき従った者達はイエスが予言されたように、

その後、苦難に遭っても揺り動かされる事のない、まさに岩のような存在に

変えられていきました。

君達にもイエスは今日、同じ言葉をかけられます、「あなたを変える」 

どのような存在に変えていただけるのか?

期待をしつつ、更なる高みを目指して前進して行ってください。

いつでも天の窓は開けられています。

どんな時でも祝福と恵みの雨は用意されています。 

イエスの教えを信じて、自立・自律・連帯の旅を、これからも続けていって下さい。
祈っています。          

卒業、おめでとう!