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Kinjo News

伝統を今日に伝える足踏み式オルガン <金城学院高等学校>

中学校・高等学校

金城学院高校には、各教室に1台ずつ計26台の足踏み式オルガンがあります。文部省令により金城学院高校としてオルガンを設置して以来、ずっと使用している足踏み式のオルガンです。(写真は 1983年製 YAMAHA Model B-20F)

金城学院高校に設置されているオルガンは、教室で毎朝行われる礼拝の時間に讃美歌の曲を生徒が奏で、クラスで讃美歌を歌うのに欠かせないものです。一昨年、卒業生を対象に高校で開催されたホームカミングデーでは、卒業生が足踏み式オルガンをみて懐かしく思い出を語り、そして讃美歌を演奏し、その場に居合わせた卒業生が次々と合唱の輪に加わっていくという光景もみられました。

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やわらかい音色は足踏み式オルガンの特徴でもあります。

しかも「楽器も呼吸し生きて」います。この足踏み式オルガンは、高価な一枚板を使用しているとはいえ、大量生産されたものです。販売当初はどのオルガンもほとんど同じ音色に調律されて金城に届けられたはずなのに、何十年も毎日使い続けてきた結果、それぞれのオルガンの音色に個性や風合いがでて、金城の歴史によって生まれた音色になってきていることがメンテナンスでわかります。ここに金城に注がれている神さまの愛を私たちは感じます。


現代では足踏み式オルガンの存在自体が貴重なものになってきていますが、これだけの台数の足踏み式オルガンが同じ場所で現役で活躍しているということも世代を超えた希少で貴重な特色になりました。

教室のオルガンは毎年調整・修理をして大切に使って受け継いできました。その修理ができる職人さんが今は減ってしまって、予約をとるのもままならなくなってきたのですが、金城生が毎日大切に使い慣れ親しんでいる讃美歌とともにこれからも金城の伝統を伝える品として、できるだけ、できるだけ長く大切に使っていきたいと願っています。

☆演奏右斜後方より②.JPG ☆オルガン前方上より.JPG