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外部受験を目指す後輩へのメッセージ vol.8 :<一般・共通テスト利用> 東京大学 文科一類 石黒萌子さん

中学校・高等学校
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金城学院高校では、2・3年生にコース分けを行い、進学希望に沿ったカリキュラム編成をしています。1年2学期以降、高大接続型推薦入試(旧制度の内部推薦)で金城学院大学へ進学を希望する生徒は、興味関心や将来の進路に沿った多様性豊かな選択科目の学びに、受験対策の時間をふりむけられるコースⅠを選択します。

国公立大学、関東・関西の難関私大、医学部を目標にする生徒たちは、専ら金城学院大学以外の大学を受験するコースⅡ・Ⅲを選択します。旧帝大を含めた国公立大学、関東・関西の難関私大、国公私立を問わず医学部にチャレンジする生徒たちが多くなってきました。このような外部受験を目指す生徒たちに向けて、先輩たちがどのように難関大学に挑戦したのか、合格体験記を冊子としてまとめて毎年発行しています。

その中から、vol.8として「 東京大学 文科一類 」の合格体験として石黒萌子さんの記事をご覧ください。


 

8.東京大学 文科一類  石黒 萌子

こんにちは。私は金城学院高校を卒業後、一年浪人し、東京大学文科一類に進学しました。その他に、早稲田大学政治経済学部、法学部等にそれぞれ共通テスト利用で合格しました。現役時には、東京大学文科一類を受験しましたが不合格で、合格した大学はありましたが東大に行きたい気持ちが強く、もう一年頑張ることに決めました。以下、私の受験体験記を記します。皆さんの参考になれば嬉しいです。

1.東大、東大受験について
私自身がそうでしたが、中高時代に東大について知る機会が少ないみなさんも多いと思うので、東大の魅力を知ってもらいたいです。東大は、1・2年生の間は教養学部に所属し、自分の興味に応じて幅広く授業をとることができるため、大学に入ってから、自分が本当に学びたい分野を探し3年生から学部を決めることができます。また、著名な教授のもと志高い学生と講義を受け議論をすることができます。学校から一人で東大を目指すのは孤独なので、金城から東大を目指す方が増えればいいなと思います。
私は中学時代は塾に通わず、学校の勉強に真面目に取り組みました。高校生になり外部受験を考え始めて塾に通いだし、新しい世界に刺激を受けながら、受験を意識した勉強を始めました。高校で何か自分が頑張って取り組んだことを作りたいと思いましたが、私の学年は高校2年生になる頃にコロナの流行が始まり、部活動等が思うようにできなかったため、勉強を頑張ろうと決め、やるならトップを目指そうと考え、東大を志望校として勉強するようになりました。東大を目指す上で最も苦労したことは、東大は二次試験の社会で世界史、日本史、地理の中から二科目必要なのですが、学校のカリキュラムでは一科目しか取れないため、世界史を学校では選択し、日本史を独学しなければならなかったことです。これは想像以上に大変だったので、目指す方は学校では取れないことを念頭に置いて早めに独学を始めた方がいいと思います。また、受験には情報入手も大切ですが、東大を目指す生徒が少ないという環境のため、自分で情報を集めたり、塾に頼る必要があるかもしれません。
2.受験について
現役時に失敗した経験も踏まえ、受験全般において私が大切だと思うことを挙げます。まず、模試の判定を信じすぎてはいけないということです。これは冠模試についても言えることでしょう。私自身、現役時のOPや実戦で1回目からA判定が出ていましたが、結果、不合格でした。自分では判定に一喜一憂していないつもりでしたが、意外にも良い判定が取れたことで、自分が以後どこを勉強していけばいいのか冷静に分析できていなかったのだと思います。判定に一喜一憂してはいけないとは何度も聞いているでしょうが、これは本当です。良い成績は自信にはなりますが、過信は危険で、細かい成績をよく見るべきでしょう。
次に、特に東大のように共通テストの配点が低い大学を目指す受験生に言えることかもしれませんが、共通テストを軽視してはいけないということです。配点が低いため、共テで失敗しても二次で挽回できると言われることもありますが、実際、そんな人は多くはありません。また、共通テスト利用で私大に合格できると、気持ち的にも時間的にも少しは楽になります。逆に、思っていたほど取れないと、二次に向けたモチベーションがいまいち上がりません。東大などは二次の科目が多くて、共通テストの勉強に充てる時間を取るのは本当に大変ですが、軽んじすぎるのはよくないと思います。

3.具体的な勉強について
参考になりそうな部分だけ紹介します。

・英語
高一から河合塾の某有名講師の授業をとっていて、その先生の言う通りに勉強していました。高一で文法を終わらせ、高二の二学期を目処に英文和訳、和文英訳を順に終わらせました。高三では数学や社会をやらなければいけないため英語の勉強をする余裕は本当にありません。高二までに完成させておくべきでしょう。単語帳は3、4冊やったと思います。

・数学
学校の進度では遅いと思ったため、塾の進度に合わせて自分で進め、高二の二学期までにⅡBまで青チャートのレベルまでは完璧にしました。学校の授業はその復習として、問題集などもかなり解いて、定期テストも満点が取れるようきちんと臨みました。高二の三学期から高三の一学期にかけては数学中心に勉強し、応用的な問題に取り組みました。

・社会
高三では社会(世界史・日本史)中心に勉強しました。私は学校では世界史をとっていました。塾に通って、世界史の先取りをしつつ、日本史の勉強も進めました。独学はなかなか大変ですが、早いうちから計画を立てて頑張ってください。

結果がどうであったとしても、試験を終えた時に、やり切った、もうこれ以上はできないと後悔なく終われることが大切だと思います。受験勉強はあっという間ですが、後悔することのないように一日一日を大切に過ごしてほしいと思います。